2013/04/21

【わをん2013春クイックレポート】LITE


激情的かつ鋭敏なインストゥルメンタル・ロックで異彩を放ち続けるLITEが登場。「LITEです」とシンプルな武田のひと言から始まった瞬間、ごく自然に産み落とされるうねりとグルーヴ。「Ef」の序盤、少しばかり言葉を発することをためらってしまった感覚は一体なんであろうか。嫌な気持ちなど1ミリもない。むしろ、喜ばしさがあるほど。なるほど、これは魔力だ。そうとしか考えられない感情に縛られてしまったのだ。
楠本が操るシンセから魅惑的な世界観を増幅させ、そこに切り刻まれていく各楽器のフレーズが持つコクがたまらない「Image Game」。立体的な音像に心地よく翻弄されてしまうフロア。LITEへ対する想いの純度がどんどんと高まっていく。
「温かいフェスなのに、攻撃的な曲でスイマセン(笑)。心は前を向いてるんで」と自らを謙遜するMCがあったが、その言葉に頷くオーディエンスはいなかったんじゃないだろうか。何故ならば、LITEが持つ攻撃的な部分には得も言われぬ温かさが同居しているからだ。その証拠に、いくら激しいフレーズが巻き起ころうとも、みんながみんな笑顔のまま。その音に酔いしれることを心の底から楽しんでいる。
サウンドは更なる高みへと駆け上がり、クライマックスは最後に放たれた「100 Million Rainbows」。カオティックな中にハイセンスなポップさが散りばめられている様は美しかった。今月17日にスペシャル編成で敢行されたワンマンの模様を完全収録したLIVE DVD『APPROACHES II』をリリースし、6月5日には2年ぶり4枚目となるフルアルバム『Installation』も待ちかまえている彼ら。圧倒的存在感と高次元な構築能力。もちろん、目が離せない。(ヤコウリュウジ)

【setlist】
1. EF
2. Image game
3. Bond
4. Pirates and Parakeets
5. Infinite mirror
6. 100 Million Rainbows












0 件のコメント:

コメントを投稿